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保険財務格付
ムーディーズの保険財務格付は、保険契約に基づいた優先債務を遅滞なく履行する保険会社の能力に関する意見である。個々の保険債務の位置付けは、その債務と保険会社の双方に適用される法律に基づく相対的な評価によって左右されるため、個々の債務は、個別に格付されない限り、格付を取得しているとはみなされない。
損害保険会社グループの場合、保険財務格付はグループ内の個々の企業の格付を示すものであり、それはムーディーズの保険業界格付リストに記載されている。個々の損害保険会社の格付が、グループ内のプーリング協定に参加する利点に基づいていることも多い。グループ企業が外部の機関に売却されるなどしてプーリング協定から離脱する場合、その有効保険債務がグループ内で引き継がれることを、プーリング協定が規定している場合もある。
これらの格付では、プールに参加する利点が損なわれる形でメンバーがプーリング協定を改定したり、対象となる保険会社がプールを離脱したりすることはないと仮定している。こうしたプーリング協定が将来に改定されることはないとムーディーズが表明ないし保証することはなく、格付対象先が売却されるなどしてプールから離脱する可能性についてムーディーズが見解を表明することもない。
長期保険財務格付
ムーディーズの保険財務格付には、長期債務格付の信用力を示すものと同じ記号が用いられる。この格付等級は、保険契約に基づいた優先債務を履行する保険会社の能力を、投資家が測定するシステムとして提供されている。
Aaa財務安定性が極めて優れている保険会社に対する格付。信用力が変化する可能性はあるが、予見できる変化によって基本的に強固な財務力が損なわれるとは極めて考えにくい。
Aa財務安定性が優れている保険会社に対する格付。Aaa格とAa格を合わせて、一般に優良保険会社と呼ばれる。Aaa格の保険会社と比較して長期的なリスクがやや高いとみられるため、格付を低くしている。
A財務安定性が良好である保険会社に対する格付。しかし、将来のある時点において、支払能力に影響を及ぼしうる要因がある。
Baa財務安定性が適切である保険会社に対する格付。しかし、長期的にみた場合、確実性を支える要素のいくつかが欠けているか、その性格上、信頼性が不足している部分がある。
Ba財務安定性に疑問がある保険会社に対する格付。これらの会社の保険契約債務支払い能力はやや低く、したがって将来の支払いに関して安全性が十分でない場合もある。
B財務安定性が弱い保険会社に対する格付。長期的にみた場合、保険契約債務が期日通りに支払われる可能性は低い。
Caa財務安定性がかなり弱い保険会社に対する格付。保険契約債務の支払いに関してデフォルトに陥っているか、または保険契約債務の期日通りの支払いが困難であることを示す要素がある。
Ca財務安定性が極めて弱い保険会社に対する格付。保険契約債務支払いでデフォルトに陥っているか、または重大な危険性がある。
C財務安定性が最低の保険会社に対する格付。支払いの安全性が確保される見込みは極めて薄いとみられる。

注: ムーディーズはAaからCaaまでの格付に、1、2、3という数字付加記号を加えている。数字付加記号は格付グループ内での位置付けを示すために用いられ、1が上位、3が最下位である。ただし、文字格付記号(Aaなど)が同一であれば、財務力はおおむね等しい。
短期保険財務格付
ムーディーズの短期保険財務格付は、短期の保険契約に基づいた優先債務を遅滞なく履行する保険会社の能力に関する意見である。保険契約に基づく債務のうち、1年以内に満期ないし支払い期限が到来する優先債務を対象とする。
個々の保険債務の位置付けは、その債務と保険会社の双方に適用される法律に基づく相対的な評価によって左右されるため、個々の債務は、個別に格付されない限り、格付を取得しているとはみなされない。
P-1保険契約に基づく短期優先債務に関して、極めて優れた返済能力をもつ保険会社(又は信用補完提供者)に対する格付。
P-2保険契約に基づく短期優先債務に関して、優れた返済能力をもつ保険会社(又は信用補完提供者)に対する格付。
P-3保険契約に基づく短期優先債務に関して、満足できる返済能力をもつ保険会社(又は信用補完提供者)に対する格付。
NP投資適格格付カテゴリーのいずれにも属さない保険会社(又は信用補完提供者)に対する格付。
格付が他の事業体による信用補完によって支えられている場合、信用補完を提供している事業体名を保険会社名の下の括弧内に挙げるか、信用補完を提供している事業体名を脚注に示す。
そうした保険会社に格付を付与する際には、関連のある保険会社、商業銀行、事業会社、外国政府、及びその他の企業の財務力を評価するが、その評価結果は全体の格付評価のひとつの要因となるにすぎない。ムーディーズは、信用補完の法的有効性や拘束力についてなんら記述・意見を付すことはない。
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